ビューティフルマインド

監督:ロン・ハワード
出演:ラッセル・クロウ、ジェニファー・コネリー 他

1947年のアメリカ。
プリンストン大学の大学院に、一人の青年が入学した。
彼の名はジョン・ナッシュ。
彼は授業にも出ず、ひたすら自らの研究に没頭し
部屋の窓には一面のアルゴリズムが描かれていた。
そして、彼のまとめた支配論は、これまで150年もの間
唱えられてきた学者アダム・スミスの経済理論を180度くつがえすものだった。
これが、後日ノーベル賞受賞の根拠となる“非協力ゲーム理論”
論文は高く評価され、数学界のスターとなる。

しかし、脚光を浴びたのも束の間、彼の才能に目をつけた国防省の
諜報員のバーチャーという男が現れたのをきっかけに、彼の前には次々と
あやしげな人影が・・。
政府機関のあるトップ・シークレットの仕事を依頼されたナッシュは、
暗号解読に没頭する。

授業を一度持ったクラスにいた一人の女性アリシアと恋に落ち、
ナッシュは結婚するが、彼は重度の精神分裂病であることが判明する。

脚光を浴びた青年時代から一変、現実と幻の区別のつかない闇の時代への突入、
何十年もの苦悩の歳月を経て1994年に66歳でノーベル経済学賞を受賞。
ナッシュが自らを取り戻すまでの半期を描いたリアル・ストーリー。

監督は、アポロ13のロン・ハワード。

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数学は好きだけどなかなかアルゴリズムとか言われると難しい。
アルゴリズム・・・コンピュータでの計算方法。
より簡単なやり方をナッシュは必死に探していた。

一人の天才数学者ナッシュ(実在の人物)の苦悩に満ちた半生を、
アリシアの愛の支えと共に乗り越えていく名作。

人がひとりひとり別の原子だったとして、
それはそれぞれどこかで繋がっている。
(ひとつだけ宙に浮いてる、なんてことは有り得ないわけで)

ナッシュは一人で真実を求めようとするあまり、自分に厳しく
自分と向かい合っている時間が長すぎた。
それが彼を孤独にしてしまったんじゃないかな。
アリシアと出会って、最初は直接的に思うまま、
感情をぶつけあいしだいに心寄せ合っていく2人。

アリシアの「真実は頭の中じゃなくて心にあるのかも」という(確かこんな台詞)
言葉がすごく印象的で。
どんな立派な人間も一人では生きていけない、
自分の周りを見渡せば、そこには必ず愛と、自分を見つける手がかりが
転がってる。そう思った作品。