解夏

監督:磯村一路
出演:大沢たかお、石田ゆり子 他

東京で小学校の教師をしていた隆之に、その不幸は突然訪れた。
10年に一度といわれるほどの良い生徒たちに恵まれ、平凡ながら幸せな生活をしていた隆之だったが、
半年前から悪夢にうなされるようになり、体にも異常が出始める。
幼なじみの医者の元を訪れ、宣告された病名は「ベーチェット病」。
視力を徐々に失っていき、失明する可能性が高いことを告げられた。
隆之の恋人、陽子は、その時、教育心理学の研究のためモンゴルにいた。
病気のことを知った陽子は、日本に戻るが、隆之は愛しているからこそ、別れようとするが、
陽子はただそばにいたいからと寄り添い、共に隆之の故郷である長崎へ帰った。
母や姉、幼なじみの松尾らに支えられ、懐かしい町を目に焼き付けようと毎日を生きる隆之。

ある日、隆之は陽子と共に聖福寺を訪れ、そこで林という老人に出会う。
林の温かい人柄に、自然と病気の告白をした隆之に林はひとつの話を聞かせた。
それは、かつての禅寺の修行僧の生活。

そこで修行をする修行僧は、夏の始まりのケツゲ(日結夏)になると歩くのを止め、庵に集まる。
それは生命の季節に歩いて虫の卵や草の芽を踏み殺さないための釈迦の教えにそった習慣で、
その間は互いに座禅を組み苦しい修行をする。
そして夏の終わりの頃、ゲゲ(解夏)の日になると、再び托鉢生活へと旅立っていく。

林は隆之に、失明する恐怖は隆之にとっての「行」だと言った。
辛い行を終える時、失明した瞬間にその辛い恐怖から解放される。
その日が隆之にとって「解夏」だと林は話した。
予想以上に早く、病は隆之の体を蝕んでいく。
長崎で過ごす一夏、その永遠にも感じられる焦燥の中で、隆之は止めどない涙を流す。

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「解夏」の話は切ないと思ったし、誰にでも起こり得ることなんだなぁと思うと怖くなった。
いま当たり前に感じてる生活が、見えなくなる。
でもそれを周りに当り散らすことなくて、懸命な隆之の姿は、やっぱ先生だからかなぁって
思うくらいで、みてて辛かったけど勇気つけられた。

でも、私的には陽子がうっとうしく感じられてしょうがなかった。
私の中で石田ゆり子っていうイメージがつき過ぎてるだけかもしれないけど、
一緒にいてくれるよね、っていうオーラが全体にでまくりで。
もっとなんかさっぱりと出来ないのかなぁ。
長崎に行きたくなる映画。