O(オー)

監督:ティム・ブレイク・ネルソン
出演:ジョシュ・ハートネット、ジュリア・スタイルズ 他

この映画は、シェイクスピアの4大悲劇のひとつ
「オセロー」を現代版に映画化したもの。
(ちなみにあと3つは「ハムレット」、「リア王」、「マクベス」で、
いずれも映画化されています)

舞台は現代アメリカの全寮制の高校。
お金持ちの白人の通う学校に、1人だけ黒人の生徒がいる。
彼の名は「オーディン」(Oオー)

オーディンは、バスケ部ではヒーローで校長の娘のデジーというきれいな彼女もいた。
しかしそんな人気者のオーディンに、密かに嫉妬心を燃やす者がいた。
「ヒューゴ」
彼は、成績優秀、バスケ部に所属するも目立った活躍はなく、
バスケ部のコーチである父親も、天才プレイヤーのオーディンを
息子のように慕いかわいがっていた。
そして、皆の前でMVPを受賞したオーディンに一言
「君を本当の息子のように愛しているよ。」
この一言がヒューゴの嫉妬心に火をつけた。
そして、ヒューゴはその優秀な頭脳を使って
友達やクラスメイトを手玉にとり、操って
オーディンをおとしいれようとする。

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シェイクスピアの映画化だということは映画を観てから知ったんだけど、
さすが奥深いです。
そして現代版というだけあって
セックス、ドラッグ、人種差別、親子間の問題など
身近な問題が要所にこめられてる。

ジョシュがこういう隠居な役なのってはじめて?
何やってもかっこいいし存在感ある!髪型も私の好きなのだし(笑)
ハートネット・グランス(相手をチラリと見て視線を外す演技)を
監督から禁じられたそう。

でも私は、人間みんな平等になんて無理だと思ってるから、
ヒューゴが嫉妬心ひとつで、人をしかも友達を殺すまでしてしまう
ことは理解できません。酷すぎる。
でも嫉妬にかられると本当に周りが見えなくなってしまう、ってことは
すごくよくわかるから怖い。

この世で1番醜い感情は嫉妬で、この世で1番激しい感情も嫉妬なのかな
と思いました。

人間の感情のすごく奥深いところの内容の
映画(謎)なので、観る価値はあると思います。