スワロウテイル

監督:岩井俊二
出演:三上博史、CHARA、伊藤歩 他

東京に広がる「円都」(イエンタウン)と呼ばれる無法地帯。
円が最も強かった時代の日本。
アジア各国からの移民で溢れるこの町では、死んだら誰かも確認されぬまま処分されていく。
この町で娼婦をしているグリコは、死んだら目印になるから、と胸に大きな蝶のタトゥーをしている。
母親を殺され一人ぼっちになってしまった少女、アゲハはグリコの元で暮らすようになる。
無国籍感覚のこの町では日夜さまざまな人々の思いが巡っていた。
何より歌うことを愛するグリコが歌手として成功していく様子、
仲間との暮らしに自分らしさを見つけるアゲハ、偽札作りと謎のカセットテープと、
グリコの姿が見えない家族。
英語と中国語と日本語が入り混じる、独特の映像が目を奪う。

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今まで、あんまりチャラを好きだという人の気持ちがわからなくて、
不思議ちゃんだなーって思ってたんだけど、この役のグリコと重ねあわせてみたら
魅力がわかった気がした。
歌の強さとか、誰かに伝えることの大切さとか。
映画に使われてる音楽がどれも良かった。

不自由な町でも自由に暮らす仲間と、おんぼろな車で駆け抜けるシーンでは、涙が出そうになった。
あたしも、なにか残ることがしたいと思った。
形じゃなく心に。